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HMIアセンブリ用途別ガイド

水処理・排水設備向けHMIハードウェア設計ガイド

JASPER Engineering公開日 2026年9月13日14 分で読めます

水処理・排水設備向けHMIハードウェアは、IP等級の数字だけで選ばない。設置面ごとの水の当たり方、結露、薬品、手袋、周囲光、警報を見る距離、背面コネクタ、盤材との腐食界面、現場交換手順を先に定義し、完成状態で検証する。対象はOEM設計、品質保証、技術購買であり、JASPERが扱うHMIアセンブリの製造範囲は表示・タッチ・オーバーレイ・回路・前面パネルと筐体インターフェースまで。PLC/SCADAのプログラミングは含まない。

HMIアセンブリ

最終更新:2026年8月24日

早見表:環境入力からHMI構成を決める

現場条件 第一候補となる構成 図面で固定する点 サンプルで確認する点
屋内・乾燥、遠隔盤内 パネル取付LCD+タッチ、または標準HMI 盤開口、取付方向、背面空間 視野角、操作距離、交換作業
飛沫・濡れ手 連続した前面カバー+周囲ガスケット+水滴対応タッチ シール線、継ぎ目、排水方向 飛沫後の誤入力、拭き取り後の復帰
結露・温湿度サイクル 前面シールに加え、背面の湿気経路を管理 盤内空調、通気・排水方針、コネクタ位置 結露を伴う温湿度サイクル後の表示・絶縁・接着
薬品清掃・薬液飛散 薬品表に適合するカバー材、印刷、接着剤、ガスケット 薬品名、濃度、温度、接触時間、清掃方法 完成品での外観、膨潤、剥離、操作、シール
屋外・遠隔盤 反射を抑えた表示面+必要な可視・可聴警報 周囲照度、視距離、視角、日射方向 実照明下の警報判別、夜間の眩しさ、温度上昇
海岸・塩分・導電性残渣 金属組合せと絶縁を管理した前面・締結・コネクタ 合金、表面処理、締結材、接地、排水 接合部の腐食、導通、シール保持、再かん合

この表は仕様値を代行しない。IEC 60529を参照しても、「前面IP65」と「全方向IP65」は同じ要求ではなく、コネクタを外した保守中も同じ保護状態とは限らない。RFQでは、通常運転、洗浄、点検、部品交換の各状態を分けて記述する。

水処理・排水設備向けHMIハードウェアの範囲

HMIハードウェアは、作業者が状態を見て操作を入力する物理インターフェースである。水処理設備では、LCD、タッチセンサー、カバーガラスまたはグラフィックオーバーレイ、表示灯、ブザー、メンブレンキー、FPC、コネクタ、前面キャリア、ガスケットが対象になる。HMIパネルとは?構造とOEM組み込みの要点を先に整理すると、表示モジュール単体と、盤へ取り付けた完成HMIの違いが明確になる。

制御境界も図面に書く。HMI側は、表示サイズ、解像度、タッチ方式、キー/LED回路、通信・電源コネクタ、接地、取付部を定義する。PLCタグ、画面遷移、アラームロジック、SCADA通信プログラムは制御システム側の責任である。産業自動化向けHMIハードウェア構成は、表示・入力・制御装置の役割分担を決めるときの関連資料になる。

境界が曖昧だと、「タッチは動くが濡れると誤操作する」「前面は密閉したが背面コネクタから湿気が入る」「アラームは画面に出るが離れた巡回者には見えない」といった抜けが残る。仕様書の主語を、タッチセンサー、前面モジュール、盤、設備のどれかに固定することが出発点である。

前面から筐体まで、シール連鎖を層で設計する

水処理HMIは、表面材だけでは密閉できない。前面から背面コネクタまでの各界面が一つのシール連鎖をつくり、最も弱い継ぎ目が完成品の故障経路になる。

層/界面 主な役割 水処理設備での設計入力 典型的な故障経路
カバーガラス/オーバーレイ 表示保護、印刷、清掃面 薬品、摩耗、反射、UV、角部形状 白化、割れ、印刷消失、端面からの浸入
タッチセンサー 操作位置の検出 手袋、水滴、カバー厚、接地、ノイズ 誤入力、無反応、ドリフト
光学層/エアギャップ 視認性と積層 反射、気泡、温度差、補修方針 曇り、剥離、局所反射
LCD/バックライト 状態・警報表示 周囲光、視距離、視角、温度 黒つぶれ、白飛び、暗部判別不能
周囲接着/ガスケット 前面シールと保持 接着幅、圧縮、盤面平面度、薬品 端部浮き、圧縮不足、毛細管浸入
キャリア/盤開口 荷重伝達と位置決め 板厚、開口公差、締結順序、たわみ 局部過圧、隙間、ガラス応力
FPC/ケーブル/コネクタ 電源・信号・接地 引出方向、曲げ、張力、かん合、防滴 FPC亀裂、端子腐食、シール外れ

特に重要なのは、ガスケットを部品表だけで管理しないことだ。ガスケット輪郭、継ぎ目、圧縮を決めるストッパー、盤面平面度、ねじ位置、締付順序を同じ取付図に置く。サービス交換後に同じ状態へ戻せるよう、交換部品、清掃方法、再締結手順、再検査項目も製造図書に含める。

湿潤・結露・薬品は別の故障モードとして扱う

水、結露、薬品は一つの「防水」要求にまとめない。水の侵入、表面の誤操作、内部結露、樹脂の応力割れ、接着剤の膨潤、金属腐食では、必要な材料と試験が異なる。

IP等級は完成状態と曝露面を指定する

IEC 60529は電気機器の筐体が提供する保護等級をIPコードで分類する[1]。したがって、タッチパネル、コネクタ、ガスケットの一つにIP表示があっても、加工した盤全体の保護を自動的には証明しない。見積仕様には次を記す。

  • 水が当たる面と方向:前面のみ、側面、背面、全方向
  • 曝露状態:運転中、洗浄中、コネクタかん合中、保護キャップ装着中、点検中
  • 取付状態:盤材、板厚、開口公差、表面粗さ、塗膜、締結条件
  • 判定対象:外観だけでなく、表示、タッチ、絶縁、通信、内部水滴、シール位置

IP試験後に動作しても、ガスケットが永久変形して次の温度サイクルで隙間を作る可能性は別に評価する。逆に、盤内に湿気が入り得る設計で前面だけを高等級化しても、内部結露への答えにはならない。

結露は温湿度サイクルで確認する

IEC 60068-2-30:2025は、高湿度と周期的な温度変化、一般に供試体表面で生じる結露に対する適合性を確認する試験手順を定める[2]。遠隔盤、屋外盤、夜間停止する装置では、最高・最低温度だけでなく、変化速度、通電/停止、盤内発熱、ケーブル導入口、排水・通気方針を入力にする。

合否判定は「起動した」だけでは足りない。表示ムラ、タッチ基準値、誤入力、絶縁、端子の変色、接着端の浮き、曇りの残留を、試験前・試験中・回復後で比較する。盤内ヒーターや圧力調整ベントを使う場合も、それらを含む完成構成で検証する。

薬品適合は実液と完成品で決める

「耐薬品オーバーレイ」という部材名だけでは判断できない。薬品名または製品名、濃度、液温、接触時間、頻度、飛沫/拭き取り/浸漬、乾燥残渣、すすぎ方法を一覧にする。カバー材だけでなく、印刷インク、ハードコート、接着剤、ガスケット、コネクタ樹脂、金属表面処理まで同じ液にさらされる。

3Mの接着系試験指針は、曝露時間、温度、頻度、方法、濃度を変数にし、曝露後の剥離・せん断を評価する[11]。Covestroのポリカーボネート資料も、薬品・温度・残留・成形応力で結果が変わり、実使用条件の完成品試験が必要だとする[12]。材料表の「可」だけを転記せず、加工応力と接着端部を含むサンプルを使う。過酷環境向け高耐久HMI設計で温度、衝撃、UVも同時に整理すると、単独試験の抜けを減らせる。

手袋操作と水滴耐性は、タッチ方式だけで決まらない

手袋と水滴がある現場では、投影型静電容量(PCAP)か抵抗膜かを名称だけで選ばない。カバー厚、手袋の材質と厚さ、水膜、接地、ノイズ、キー寸法、コントローラ調整を組み合わせて評価する。

構成 適する条件 利点 注意点
PCAP+カバーガラス 連続した清掃面、ジェスチャー、明瞭な表示が必要 継ぎ目を減らしやすい 水膜と手袋の両立はコントローラ、電極、調整に依存
抵抗膜タッチ 圧力入力を使い、単純操作を確実に行う 手袋材質の影響を受けにくい 表面フィルム、押圧、光学層の耐久を確認する
メンブレンキー+表示器 頻用操作、目視せず位置を探す操作 触覚形状、印刷、表示灯を一体化できる キー周囲、エンボス、テール出口のシールが必要
タッチ+離散キー/表示灯 画面操作と重要操作を分けたい 画面故障時の状態把握や頻用操作を分離できる 配線、開口、部品点数が増え、シール界面も増える

MicrochipのmaXTouch資料は、PCAPコントローラで水存在下の誤タッチ抑制、液滴越しの追従、手袋操作を実装できることを示す[8]。これはPCAP全般の保証ではない。採用するセンサー、カバー、コントローラ、ファーム設定の組合せで成立する機能である。

サンプル試験では、乾いた素手だけでなく、実際のニトリル、ゴム、防寒などの手袋を用意する。乾燥、点滴、水膜、流れる水、薬液残渣の各状態で、意図した入力の検出率、ドラッグ、長押し、隣接キー、無操作時の誤入力を記録する。安全機能として独立回路が要求される停止操作を、タッチ画面だけで置き換えない。

遠隔盤の警報は、輝度値ではなく現場で判別させる

遠隔盤の警報視認性は、バックライト輝度だけでは決まらない。周囲照度、日射方向、前面反射、視距離、視角、文字とシンボルの大きさ、色以外の符号、ブザーの周囲騒音に対する可聴性を一つの確認条件にする。

農林水産省の令和8年度「水管理制御設備」は、用排水施設の操作卓、監視盤、警報表示盤で、異常時に可視・可聴警報を組み合わせている[7]。IEC 60073:2002は、表示器と操作部に対する視覚・聴覚・触覚の符号化原則を定める[6]。実装では、色だけに意味を持たせず、文字、形状、点灯パターン、専用表示灯、音を必要に応じて重ねる。

画面描画とアラーム優先度ロジックは制御ソフト側の責任だが、前面ハードウェアは必要な表示面積、調光範囲、専用LED、ブザー開口の防水構造、確認キー、外部接点の有無を支える。受入試験は暗室だけで行わず、設置予定位置または同等の照明・距離・角度で実施する。

コネクタ、EMC、腐食界面までを前面HMIの一部として設計する

前面を密閉しても、背面コネクタ、ケーブル出口、接地端子、異種金属の締結部が無管理なら、現場寿命と保守性は安定しない。コネクタは信号仕様と環境仕様を同時に選ぶ。

IEC 61076-2-101:2024はM12ねじロック式コネクタのデータ、信号、電力用インターフェースを定義し、コーディングで異種かん合を防ぐ[9]。TE ConnectivityのM12 Push-Pull製品は、正しいロックの触覚・音響フィードバックとIP67仕様を示す[10]。ただし、採用品番の保護等級、相手側、かん合状態、保護キャップ、ケーブル外径、現場結線手順を満たすことが前提であり、M12という外形名だけでは足りない。

EMCでは、タッチ電極、LCD、バックライト、FPC、シールド、盤接地、モータ/インバータ配線との距離を一つの経路として扱う。専用製品規格がない工業環境用機器では、IEC 61000-6-2:2016が一般イミュニティ規格の適用候補になる[5]。実際の適用規格と試験レベルは、完成装置の用途、市場、電源・信号ポートから品質部門が確定する。

腐食は材料名より接合状態を見る。NASA Kennedy Space Centerは、異種金属の電気的接触と電解質がそろうとガルバニック腐食が起こり得ると説明し、近い金属組合せまたは電気的絶縁を対策に挙げる[13]。アルミニウム盤、ステンレス締結材、導電ガスケット、接地金具、塩分を含む水が同じ界面に集まる場合、絶縁ワッシャ、表面処理、排水、接地要求を相互に矛盾させない。

保守図には、コネクタ識別、締結工具、トルク管理方法、ケーブルのサービスループ、最小曲げ条件、ドリップループ、ガスケット再使用可否、交換後検査を記す。現場で裏面へ手が届かないなら、前面交換式またはサブアセンブリ交換式を初期設計で選ぶ。

アプリケーションリスクマトリクス

リスク場面 主な故障経路 設計対応 受入証拠 残留リスクの扱い
薬注ポンプ付近の飛沫 カバー端、印刷、接着、端子の劣化 実薬品表、連続前面、端部保護、背面配置 実濃度・温度・回数後の外観、接着、操作、内部確認 未知の混合液は追加試験
屋外遠隔盤の昼夜サイクル 内部結露、曇り、端子腐食 熱設計、湿気経路、排水・通気、適合材料 IEC 60068-2-30:2025を基にした完成構成試験 盤内空調停止状態を別条件化
濡れた手袋での操作 無反応、隣接入力、水膜による誤入力 タッチ調整、キー拡大、頻用物理キー 実手袋×水状態の操作マトリクス 手袋変更時は再確認
強い外光・離れた巡回 警報の見落とし、反射、色の混同 表面処理、調光、文字・形状、専用灯・音 実距離・角度・照明・騒音での判別 画面ロジックは制御側で確認
海岸・塩素系残渣 異種金属腐食、コネクタ接触抵抗増加 金属組合せ、絶縁、表面処理、排水 IEC 60068-2-11または製品仕様に基づく評価 ISO 9227時間を寿命年数へ換算しない[3][4]
定期交換・校正作業 ガスケット噛み込み、誤かん合、FPC損傷 キーイング、ストッパー、治具、交換手順 反復脱着後のシール、導通、外観 作業者教育と部品保管を含める

優先度は「発生しやすさ」だけで決めない。誤操作が薬注量やポンプ運転へ及ぼす影響、警報を見落としたときの検知手段、故障が前面だけで止まるか盤内へ進むかを設備側のリスク評価と結ぶ。

検証計画は部材試験、完成品試験、据付確認の三段階に分ける

部材データシートは選定の入口であり、盤に組み込んだHMIの合格証明ではない。産業用HMIパネル設計チェックリスト|10のリリースゲートで設計入力を凍結し、試験・検証計画に次の条件を渡す。

検証項目 入力条件 主な判定
浸入保護 曝露面、取付盤、開口、締結、コネクタ状態 内部水分、表示、タッチ、絶縁、シール位置
温湿度・結露 温度範囲、変化、通電、回復、盤内構成 曇り、表示ムラ、誤入力、接着、端子、復帰
薬品 製品名、濃度、温度、時間、回数、清掃方法 膨潤、軟化、割れ、変色、剥離、シール、操作
手袋・水滴 手袋型式、水滴/水膜/流れ、接地、ノイズ 意図入力、無操作誤入力、隣接入力、長押し
表示・警報 照度、日射、距離、角度、騒音、昼夜 文字・状態・警報の判別、眩しさ、音の識別
EMC 電源・信号ポート、ケーブル、接地、近接ノイズ源 誤タッチ、表示乱れ、通信、自己復帰、記録
塩害・腐食 塩分源、金属組合せ、表面処理、乾湿、接合部 腐食生成物、導通、締結、シール、再かん合
交換保守 工具、作業空間、交換回数、清掃、再締結 損傷、誤配線、再シール、作業時間、検査性

塩水噴霧では、IEC 60068-2-11:2021が電気製品・部品・材料の耐食性評価方法を扱う[3]。ISO 9227:2022は曝露時間と結果解釈を製品仕様に委ね、材料の順位付けや長期耐食寿命予測を目的としていない[4]。時間だけを発注仕様へ置かず、試験後にどの接合部を観察し、どの電気・シール性能を満たすかまで書く。

量産前は試作・サンプル承認で、外観見本だけでなく、実盤材・実開口・実ケーブルを使った機能サンプルを承認する。量産検査へ移す特性と、設計検証だけで確認する破壊試験を分け、図面改訂時の再試験条件も決めておく。

この構成が適さない場合

カスタム前面HMIアセンブリは万能ではない。次の案件は、完成認証済み端末、別置き操作盤、物理操作器、または標準産業HMIを優先して比較する。

  • 連続浸漬、直接の高圧薬液噴射、堆積物の固着があり、前面接合を現場で洗浄・点検できない。
  • 危険場所の完成機器認証が必要で、前面部品の組合せ変更が認証範囲へ影響する。
  • 安全停止など、タッチ画面から独立した安全回路と操作器が要求される。
  • 画面サイズ、入出力、取付寸法が標準端末で満たせ、カスタム印刷・キー・前面形状に保守上の利点がない。
  • 交換時に盤背面へアクセスできず、現行構造ではガスケット圧縮やコネクタかん合を再現できない。

不適条件を早期に出すと、カスタム化そのものが目的になるのを防げる。比較時は単価だけでなく、盤加工、ケーブル、予備品、交換時間、再シール検査を含む適用コストを見る。

よくある質問

水処理設備のHMIに必要なIP等級は一律に決められますか?

一律には決められません。前面への飛沫、洗浄噴流、浸水可能性、背面の盤内環境、コネクタを外す保守状態を分け、必要な曝露面と完成状態を定義します。IEC 60529の等級は筐体の保護分類であり、部品一つのIP表示を盤全体へ転記しません。

手袋で操作するなら抵抗膜方式が最適ですか?

必ずしもそうではありません。抵抗膜は圧力で入力できる一方、PCAPも適切なセンサー、カバー、コントローラ調整で手袋操作に対応できます。実際の手袋材質・厚さ、乾湿状態、水膜、必要なジェスチャー、表面耐久を同じサンプルで比較します。

画面に水滴が付いたままでも静電容量式タッチは使えますか?

使える構成はありますが、PCAPという名称だけでは保証できません。水滴による誤入力抑制と、液滴越しの意図入力を両方確認します。センサー、カバー厚、接地、ノイズ、コントローラ設定、液体の導電性を固定し、流れる水も含めて試験します。

IP67コネクタを選べば盤全体もIP67になりますか?

なりません。コネクタの定格は、指定相手とのかん合、締結、ケーブル外径、シール、保護キャップなど製品条件に依存します。盤開口、前面ガスケット、未使用ポート、ケーブルグランドを含む完成構成について、対象面と状態を指定して別途確認します。

洗浄薬品に強いオーバーレイ材料は何ですか?

普遍的な一材はありません。薬品名、濃度、液温、接触時間、頻度、拭き取り/飛沫/浸漬、乾燥残渣を定義し、カバー材、印刷、ハードコート、接着剤、ガスケットを組み上げた状態で、外観、割れ、膨潤、剥離、操作、シールを評価します。

海岸近くの処理設備では塩水噴霧試験の時間をどう決めますか?

設備の塩分源、乾湿サイクル、金属組合せ、表面処理、期待保守期間と故障影響から製品仕様として決めます。ISO 9227は曝露時間や合否を一律に定めず、試験時間を屋外寿命へ換算する規格でもありません。時間と同時に観察部位・電気性能・シール性能を指定します。

遠隔盤のHMIでアラームを見落としにくくするには?

色だけに依存せず、文字、形状、点灯、専用表示灯、可聴音を設備リスクに応じて組み合わせます。周囲照度、日射、視距離、視角、騒音、昼夜を入力し、設置予定位置と同等条件で判別試験を行います。アラームロジックは制御側、表示・操作器はハードウェア側で責任を分けます。

RFQに最低限必要な資料は何ですか?

表示サイズ、前面パネル図、盤開口と板厚、表示・タッチ・オーバーレイ・回路・コネクタの積層、電源・通信、使用環境、薬品表、手袋、周囲光、取付・交換方法、検証条件、年間数量が必要です。既存品の置換では現品写真と背面空間も添えます。

プロジェクト入力チェックリスト

HMIの見積もり前に、次の情報を一つの入力表へまとめる。未定項目は空欄にせず「設計側決定待ち」「供給者提案」「試作で比較」のいずれかを割り当てる。

  • 表示:有効表示サイズ、外形、解像度、向き、周囲照度、日射、視距離、視角、調光、夜間条件
  • 操作:PCAP/抵抗膜/キー候補、手袋型式、水滴・水膜、ジェスチャー、頻用操作、独立操作器の要否
  • 前面:意匠図、色、印刷、窓、表面仕上げ、清掃方法、傷・衝撃条件
  • 盤インターフェース:前面パネル図、開口寸法・公差、板厚、平面度、塗膜、締結点、締結順序、背面空間
  • 環境:通常・最低・最高温度、温度変化、湿度、結露、飛沫、噴流、浸水、粉じん、UV、塩分、振動
  • 薬品:製品名、成分資料、濃度、温度、接触時間、頻度、残渣、すすぎ、拭き取り材
  • 電気:電源、表示信号、タッチI/O、キー/LED回路、コネクタ、ケーブル長、シールド、接地、近接ノイズ源
  • 警報:表示面積、専用LED、ブザー、確認キー、視距離、騒音、外部接点。ロジック責任者も明記
  • 保守:交換方向、工具、サービスループ、予備品、ガスケット再使用、誤かん合防止、交換後検査
  • 品質・調達:適用規格、試験条件、合否判定、図面版、サンプル段階、年間数量、梱包、変更通知

表示サイズ、前面パネル図、インターフェース積層、使用環境、年間数量がそろえば、図面を送って技術確認を依頼できる。試験条件が未確定なら、想定する最悪条件と未決事項を併記する。構成と検証範囲を合意した後、技術見積もりを依頼する。

本稿はJASPERが公開する前面HMIアセンブリの技術ガイドである。設計判断はメーカー名ではなく、案件固有の曝露条件、図面、採用部材データ、完成品試験に基づく。PLC/SCADAプログラミングはJASPERの製造範囲外である。

参考資料

  1. IEC, IEC 60529:1989+AMD1:1999, Degrees of protection provided by enclosures (IP Code), consolidated version published 2001-02-27.
  2. IEC, IEC 60068-2-30:2025, Damp heat, cyclic (12 h + 12 h cycle), published 2025-08-07.
  3. IEC, IEC 60068-2-11:2021, Test Ka: Salt mist, 2021.
  4. ISO, ISO 9227:2022, Corrosion tests in artificial atmospheres — Salt spray tests, published 2022-11.
  5. IEC, IEC 61000-6-2:2016, Immunity standard for industrial environments, published 2016-08-10.
  6. IEC, IEC 60073:2002, Coding principles for indicators and actuators, published 2002-05-22.
  7. 農林水産省, 令和8年度 施設機械工事等共通仕様書 第13章 水管理制御設備, 2026.
  8. Microchip Technology, 2D maXTouch® Controller Family, DS00001599H, Rev. H.
  9. IEC, IEC 61076-2-101:2024, M12 connectors with screw-locking, published 2024-11-27.
  10. TE Connectivity, M12 Push-Pull Connectors, 2026-08-24閲覧.
  11. 3M, Imagine, then create. — Electronics Bonding brochure, 2023.
  12. Covestro, Makrolon® — The chemical resistance, Edition 2016-12.
  13. NASA Kennedy Space Center, Forms of Corrosion, 2026-08-24閲覧.
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